【先生向けコラム】図書離れをくい止めるために、今できること

先生向け

毎日暑いですね~!
米沢市では、先日、観測史上最高の38.4度を記録しました。
山形県内は引き続き厳しい暑さ続くようです。熱中症にも気を付けていきたいところですね。

さて今回は、総合初等教育研究所参与の北俊夫先生が示唆された内容をもとに、
「図書離れをどうくい止めるか」について考えてみたいと思います。


■ 子どもたちの「図書離れ」が進んでいる現状

北先生によると、現在の子どもたちや若者の間で「図書離れ」「不読率の上昇」が深刻化しているそうです。
高校生や大学生の多くが、1か月に1冊も本を読まないというデータもあります。

一方、小学生は「朝読書」など学校での読書活動があるため、比較的読書習慣が維持されているものの、個人差が大きいという課題も。

背景には、

  • 書店の減少で身近に本と出会う機会が減っている
  • 情報収集の手段が、テレビやインターネットに移行している

といった社会的な変化があるといわれています。


■ 読書が子どもたちの力を育む

北先生は、「読書には一人一人の想像力や創造性を養い、理解力や表現力を伸ばす力がある」とおっしゃっています。
映像メディアでは得にくい、じっくり考える力や文字への親しみは、子どもの成長に欠かせません。

だからこそ、「学校教育の中で、本を“人生の伴侶”にできるような読書体験を積ませることが重要」と北先生は強調されています。


■ あらゆる教科で図書館を活用する

学校図書館の利用というと、国語科の「読書の時間」を連想しがちです。
しかし北先生は、「国語以外の教科でも図書館を活用することが大切」と述べています。

例えば…

社会や理科で調べ学習の一環として関連書籍を探す

総合学習の時間で資料収集の場として利用する

ある学校では、単元に合わせた図書を図書館から廊下や教室に持ち出し、「学年文庫」として配置しているそうです。
必要なときに、必要な本が手に取れる環境を整える工夫ですね。


■ 学校図書館の位置づけを見直す

校舎の端にあって、施錠されがちな図書館では、子どもたちの足が遠のきます。
北先生は、「子どもたちが気軽に立ち寄れる場所に図書館を配置し、日常的に開放することが理想」とおっしゃいます。

図書館主任の先生方を中心に、「子どもの立場で使いやすい運営」を検討してみるのも良いかもしれません。


■ 作品コンクールへの積極的な参加を

読書感想文や作文、絵画、新聞づくりなど、作品コンクールへの応募も
子どもたちの表現力や構成力を伸ばす機会です。

近年は応募数が減っているそうですが、
北先生は「第三者から評価を受けることは、子どもたちの自信や励みにつながる」と語ります。
学級・学年で紹介し、関心を持たせることが大切です。


先生方へのお願い

北先生の言葉をお借りすると、「学校教育の中で本に触れる場面を増やすことが、図書離れを防ぐ鍵」です。

弊社としても、学校教材販売の立場から、先生方の図書館活用や読書活動の取り組みを応援してまいります。
「学年文庫を作りたい」「関連書籍を探している」などございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。


子どもたちに、読書の楽しさと力を届けるために📚
学校・先生・地域で一緒に工夫していけたらと思います。